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(いもりねかだん) 募集案内 作品案内
■ 平成14年度春の募集 入選作 発表
たくさんのご応募 ありがとうございました。以下の作品が入選されました。


第四歌集「飯盛嶺」発刊によせて


      理事長・学園長   中橋 清一

        「好奇心をもとう」

 短歌をつくることについて、こういう言葉を聞いたことがある。詩人の心とは純心な幼児と同じ心をもつことだ。つまり何ごとにも好奇心をもち、毎日毎時を緊張して生きることだ、と。
 待っていても歌は生まれません。こちらの心がいつもカメラになり、アンテナになっていないと歌は生まれてきません。緊張感と積極性、これがだいじです。
 これからも皆さんの投稿を期待しています。

         ロシア「ボルガ河」を船旅して

   ボルガ河ゆたかに流れ両岸に大きなるかな白樺のむれ

   悠久のボルガ河のごと時は移りて人みな変わる

   ロシア人自由を吸いて欧米化ゆっくり歩む生活アップ

   防弾のくるまが走るロシアかな自由を得るもその道険し

   ロシア人みな別荘をもつというこの眼で見たり間違いなしか

   美しく色白きかなロシア乙女心やさしく笑顔はピンク


     飯盛嶺歌壇 平成14年度 入選作品 紹介

  厳正な審査の結果、以下の作品が入選作品として選ばれました。

【小学生入選作品】
天 賞 いいもりのふもとのめぐみいっぱいだぼくのうまれたじまんの街だ 四年 田中雅典
地 賞 雨ふれば町の中ではいそがしく池のそばではかわずがわらう 六年 新沖広正
たまごからちっちゃいむしうまれたよいっぱいたべて大きくなれよ 四年 中村昂二郎
佳 作 血はさわぐ声援あびてサッカーの勝利の神はいずこの国へ 六年 佐藤隆博
お父さん思い出すようなせんせいのごつごつしてるとてもいい手 四年 魚川侑子



【中学生入選作品】
天 賞 街にある桜の木々も散り終わり若葉の茂る川沿いの道 三年 小泉 光
地 賞 街中に一輪の花咲いている人に踏まれても起き上がれよな 三年 安部翔子
人 賞 この街がわたしにくれた宝物君と出会えたあの回り道 二年 梶原ちひろ
佳 作 町の中子供の声が聞こえてるセミの声より大きい声だ 三年 野中文子
街の中怒り悲しみがまじりあい人はだれを信じるのだろう 二年 森口隆太
なにげなくふつうに見ている町並みにアジサイの花色づいてきた 一年 河村有香
やわらかな朝の光りに目を覚まし自転車走らせ町の風きる 一年 坂元友香
街中でおばさんたちが長話横で子どもがないています 一年 小山慎太郎



【高校生入選作品】
天 賞 一瞬の集中力で矢を放つ頬をかすめる疾風とともに 一年 北畑早苗
地 賞 未来への希望と不安胸にこみあげちくちく痛む十七才 二年 小川有香
ハナミズキ遠い異国の匂いする私のそばで満開となる 三年 東野奏子
人 賞 四季色に染まりつつある町なみは子供の頃に食べたドロップ 一年 上田篤 
窓の外街を取り囲む霧雨は現実を霞める雨の鳥籠 二年 木村美里
あの頃は大きく見えた母の背を追い越したのは暑い夏の日 三年 間嶋のぞみ
佳 作 放課後に空を眺めてふと思う未来の自分は何してるだろう 一年 元井優華
夏の朝かわらぬ日々がつづくなか短い命散らすものあり 一年 溝上 藍
通学路すれ違う人薄衣夏の到来胸ときめかす 一年 松元恵里
屋根を打つ雫の音が子守唄優しい音色心の揺りかご 一年 川口希美
雑踏とざわめきだけが包む町自分を探す余裕すらなく 一年 遠藤乃梨子
街なみに幼き日々のおもいでをたぐりよせてはしあわせつのる 二年 川崎 幸
旅多き自然たちよ感じてる?変わった町を変わった人を 二年 三次香名
思い出は心の中にいつもあり自分自身の秘密兵器だ 二年 日浦由香
伊賀の国服部川の大なまず歴史をたっぷり吸い込んでいる 二年 三由和代
わが町の三大神社八幡宮思い出巡りて祖父の背懐かし 二年 奥村早紀
最近の街ゆく人のいらだちは隠し通せず表現に出る 二年 澤 有香
ふわふわと映った景色を乗せて飛ぶシャボン玉みつめて二人微笑む 二年 式田洋子
手をつなぎ初めて歩いたこの道を他の誰とも歩きたくない 二年 山本しほり
日を浴びて自然とこころ晴れてくる空の切れ間にかすかな光 三年 武岡順子



【短大生入選作品】
天 賞 風に舞う桜の道が消えるとき川に流れる春の残り香 柿本恵三子
一夜かけ抜け出せし羽根薄緑く短き夏に蝉の飛びゆく 岡邨知子
地 賞 夏の夜の街の灯りに酔い痴れば夜空の奥に花火が踊る 木原真由
金髪の学生だけど老人に手をさしのべる素顔の心 荒巻千陽
人 賞 瞳とじまぶたに映るモノクロの君の笑顔に過去をつなげて 市村 仁
夕暮れのけむりただよう路地裏に灯りともりしわが町ありき 鈴木雅美
街を出て砂のまとわる足運び鈴を鳴らして少年を待つ 西海雅子
空見上げ黄昏色に染まりゆく街に寄り添い沈黙の影 日浦有希子
疲れたな慣れない服に慣れない靴今日も憂鬱にポストを探る 吉田淑恵
蝉時雨響きわたった学舎も今年で最後学園の夏 強力由佳
佳作 天の川流れて揺れて彦星と織姫出会う七夕の夜 山口麗華
夕暮れに親子より添い影ふたつ何時もの道を急ぎ家路に 砂尾佳那
蝉時雨遠い記憶に君の影思い描くは幻の夢 藪越麻衣子
ひとときの夢に酔いしれ歓喜する老いも若きも街にくりだす 栗山貴江
たたずんで丘の上から見下ろせば空へと浮かぶ朝焼けの街 杉本希依
雨が降る梅雨の季節に花ひらく色とりどりに咲いたあじさい 荒木麻里
試験の日鏡の前に立ってみて慣れない姿に緊張走る 南 千絵
就職は落ちてもめげないあり地獄気持ちを入れかえまた履歴書く 魚住えりこ
内定が決まらないのは何でかな気持ちばかりが走ってるかな 三木雅耶子
この街を離れた君をふと思う見上げた空はすきとおる青 橋本 藍
染まりゆく街を見ながら思い出す遠い昔の夕日のことを 松本知子


編集後記

 「飯盛嶺」第四歌集をお届けします。編集委員が半分以上交代する中でやっとここまで辿り着いたという思いがあります。
 飯盛嶺歌壇は、本学園全体の方々のご協力を得て作成するという、他にあまり類を見ない歌集です。幼稚園から短大まで、児童・生徒・学生そして保護者・教職員の皆様が投稿して下さいました。
 現代の若者らしい感性豊かな作品が多く、また、保護者・教職員の方々からはそれぞれの、年齢や経験が詠み込まれた素晴らしくまた楽しい作品を多く戴きました。編集担当者として大変嬉しく思っております。
 暗い話題の多い今日にあって、歌に夢を託して輝くような未来を感じさせてくれる作品も多くあります。このような歌集である「飯盛嶺」がさらに将来にわたって続くことを願います。
 最後になりましたが、保護者の方々、理事長はじめ教職員の方々、至誠堂印刷様のご協力を得て、まさに全学的な歌集を発刊できましたことを、紙面をお借りして厚く御礼申し上げます。
 平成十四年 秋 
    飯盛嶺歌壇委員会 
      小学校    雁金美佐枝 
              長尾  由紀 
      中学校    桑田  信行 
      高等学校  布袋  晴美 
      短期大学  石川  承紀 



表彰式の様子

平成14年10月8日(火)「飯盛嶺」第四集の表彰式が行われました。
理事長 挨拶
  表彰会場の様子
小学生の表彰
  小学生の皆さん
中学生の表彰
  中学生の皆さん
高校生の表彰
高校生の皆さん
短大生の表彰
  短大生の皆さん
「飯盛嶺」を手に.....
  担当の石川先生からのお話

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