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(いもりねかだん) 募集案内 作品案内
■ 平成16年度の募集 入選作 発表
たくさんのご応募 ありがとうございました。以下の作品が入選されました。


第六歌集「飯盛嶺」発刊によせて


      理事長・学園長   中橋 清一

 
       「復元力をつけよう」

 船を造るとき、もっとも大切なことは、船に復元力があるかどうか、そのカを設計することだといいます。波を受けて左へ傾いたとき、右へ戻る力、これが復元力です。
  悩み疲れて死を考えたことのある人は、十人中七人はいるといいます。しかし、彼らが死を選ばなかったのは、彼らに復元力が備わっていたからなのです。
  死への恐怖・生への執着も復元力の一つであります。復元力の最も大きなカは、心のふるさとを持つことです。
  私達は短歌にチャレンジし、その感性を育てていかなければなりません。


   若楠の かがやく木陰 わがものと 子ら涼みいて しあわせに充つ

   師ら遅れ 子ら進むかな ファッションの この感性の 違いぞきびし

   この夏は 猛暑残暑に どっこい暑 くたびれ知らぬ 子ら強きかな

   立ち上る カを見たり まなびやに 子らの眼(まなこ)の 輝きを得て



     飯盛嶺歌壇 平成16年度 入選作品 紹介

  厳正な審査の結果、以下の作品が入選作品として選ばれました。

【小学生入選作品】
天 賞 雨の後木がキラキラと光ってるあれは空からのおくり物かな 六年 北田智美
地 賞 バーベキューにくとやさいがこげちやったさい後はあついキャンプファイヤー 三年 嘉納薫央
人 賞 なつまつりきんぎょすくいべっこうアメうちあげはなびどれもたのしみ 四年 福田梨乃
かたつむり雨がふったらよってきたシャワーのようにあぴていたんだ 六年 山田真央
佳 作 うさぎごやみんなであげるクローバーうさぎよろごびだんすをするよ 一年 川村夏穂
わたしたちがくえんすきだたのしいないつもわくわくたのしいクラス 二年 安岐香於里
おほしさまいつもきらきらきれいだなあしたのよるもふえるといいな 二年 横井玲菜
りんかんでなかまと食べるばんごはんとてもおいしいもうさんばいめ 三年 八尾知磨
こわいよなテストのけっかおそろしいまたしわふえるいかりはつづく 四年 杵築泰将
毎日の練習はねつらいけどぜったい勝つぞゆう勝だ 四年 山本隼外
りんかんに行ってたのしいカレー作りみんなと遊ぼうすごい楽しみ 四年 北村翔子
水にうくうでをまわして水をけるすすむぞはやくじこしんきろく 四年 渡辺駿一
夏祭り花火がとってもきれいだなまるでひまわりさいたよう 六年 今中美里
道ばたでありの行列見ていたらいつのまにか日がくれていた 六年 上川 修
夏祭りお店を出したり金魚すくい楽しく遊ぶかたづけ楽し 六年 加藤栄里
春終わり桜も散って次は夏夏はみんなでプールに行こう 六年 倉岡夏彩
りんごさん私とどこか似ているね赤いほっぺがよく似ているね 六年 堤 麻友
風鈴の音涼しげに縁側で猫もゆっくり大きくあくび 六年 長村実香
暑い夏ふうりんの音なってるよ音がなるたびすずしい気分 六年 西谷真由
土の上そこに雨の子おとずれて足あとのこし消えていったかな 六年 福田祥直



【中学生入選作品】
天 賞 原石をみがいていこう僕たちの光る未来がみえてくるから 二年 工藤みずほ
地 賞 奥入瀬の光り輝く森と川歩みを止めて絵はがきの中 三年 井上大輔
夏休みどこかさみしい最後の日線香花火ふっと消え去る 二年 二階堂陽之
人 賞 グランドをただひたむきに駆け回り白球追って今日も暮れゆく 一年 松永悟児
待っているイラクの国の子ども達不安な日々が消え去るときを 三年 山本恵梨佳
佳 作 これからも信じた明日へ一歩ずっ歩いていこう家族と友と 三年 兼俊寛朗
あと一歩踏みこむ勇気持ちたくて畳に落とす柔道の汗 二年 岡本高博
なれてきたこの校舎ともおわかれで新校舎まであともう少し 一年 車本香菜
岡山で農業生活風情あり自然とともに昔を学ぶ 二年 佐藤隆博
あれこれと悩んでばかりの私から明日へ向かって勇気の一歩 三年 宮川優香
春に向け努力をコツコツ積んでいこう希望の道へ進めるように 三年 吉田なおみ



【高校生入選作品】
天 賞 雨が降りどこまで行っても平行な空と大地を繋ぎ止める 三年 藤井美穂
地 賞 大切な仲間と行った秘密基地今はもうない夏の思い出 一年 小川理紗
朝一番自転車乗って坂くだる眩しき新緑ここちよき風 二年 山本真后
人 賞 器用にと生きていくすべさがすけど傷っき癒されそれが人間 一年 香山恵理
青空に飛行機雲が映える夏爽やかになる頑張れ私 二年 中西 彩
水をけるつま先を見て歩いてる目の端にいる虹は微笑む 三年 森田真梨子
佳 作 梅雨の空私の心と一緒だな晴れたり降ったりああ忙しい 一年 日下部里佳
風鈴の音色が響く夕暮れ時一人で歩く母の田舎道 一年 石村由希乃
ありがとうそんを言葉がいいたくてあなたのもとに生まれてきたよ 一年 江口莱穂子
果てしない銀世界へと飛び出せばくっきり残る小さな足跡 一年 石川 唯
たんぽぽの綿毛ふんわり風に乗り夢を運ぶよあの大空へと 一年 中村まどか
さみしくて何度もメールチェックする待ってもこない鳴かない携帯 二年 西野茉耶
風鈴の音に心を和ませて友と頬ばるかき氷かな 二年 鈴木麻友
あの頃と違って見える景色たち時の流れがさみしく染みる 二年 塩田加奈恵
よちよちと歩き始めた弟の手を取り歩き風を感じる 二年 柳澤明子
夏の夜お願いするよささやかな線香花火愛しさが増す 二年 山口 瞳
時が過ぎ許すではなく今ここで全てを許せる心を持ちたい 三年 菊山由梨
幼き日家路につきし夕暮れは楽しき時に終わりをつげる 三年 橋本紗己
満月の夜は何だか嬉しくてついつい月に願いを込める 三年 吉川世来
紫陽花が色鮮やかに咲きそろう毎日雨も悪くないかも 三年 遠藤乃梨子
異国の地寝静まり一人この部屋で母の手紙に涙を流し 三年 北山麻央



【短大生入選作品】
天 賞 楯子(くちなし)の花咲き乱れ香り立つ風に運ばれ大地を抱く 前田知里
実習日不安と期待胸に秘め汗かいてこぐ赤い自転車 三田理世
地 賞 一つずつみんなでつくるハーモニーホールに響け美しい音(吹奏楽部) 松本有加
夜の空今もいき続(づ)く星々の神話を語る聖なる絵本
朝尾千春
人 賞 美しき刹那の光瞳(め)に映り火垂るの意味を知る闇の中 西井麻里子
セミの声溢れ出てくる汗拭い網振り回す麦わら帽子 岩崎美子
ぽかぽかと夏の日差しに照らされて子供と走るひまわり畑 小林香菜
次こそは絶対合格決めてやる気持ちかみしめスーツを着込む 山下阿貴子
くもり空自ら決めた道迷い光へ進む架け橋探す 松本真季
都会来て忘れかけてたたからものふと立ち止まり空を見上げる 緒方真琴
マッチポイント静まり返る会場に響きわたるは自分の鼓動
有馬由衣
佳作 先生とかけよってくる子ども達つないだその手もみじのように(幼稚園実習) 井上朋美
梅雨空のふとしたあいま夕やけの光に明日の自分さがして 川辺のぞみ
夏の夜川辺に二人寄り添いて輝き映える打ち上げ花火 石橋理恵
夏祭り夏の夜空に花が咲く慣れないゆかた君に寄り添う 宗 美奈子
夏の日に君に似てると握る手に初夏の香りひまわりの花 米山奈穂香
あと二点全国までの切符とれシュートを入れて逆転V 武田小百合
さあいくぞ勝ち負けなんて気にせずに我を信じて夢の舞台へ(弓道部) 森 彩月
一本で泣いたあの日がよみがえり次こそ絶対みんなの笑顔(剣道部) 森田千佳
白球を追いかけ汗を流した日目には見えない絆ができた 高畑智江子
父の顔思い浮かべて思い出をたくさんもらい写真を残す 臼杵淳子
お母さんいつもけんかになるけれど素直じゃないのごめんなさいね 藤岡美佳
先輩の後ろ姿がさびしくて振り返らずに手を振り去った 石井康則


編集後記

 中学校「若草校舎」が誕生した年に、「飯盛嶺」第六歌集を完成することができ、大変うれしく思います。過去の「飯盛嶺」の歩みを参考に、多くの方のご協力を得て、やっと、皆様にお届けすることができました。
 第六歌集は、「自由題」を主に歌を募りました。結果、例年より多くの歌が寄せられました。どの歌も、日々の感動や驚きが歌に託されています。この歌集を読むために、日々の歩みを休めていただけたら幸いです。
 実は、「自由題」とともに「歩」の歌も募りました。このテーマに触れるたび、スタートラインに立つ気持ちを大切にしなければと思います。中学校「若草校舎」と同様、「飯盛嶺」歌集の素晴らしい歩みが続くことを願います。
 最後になりましたが、保護者の方々、理事長、副理事長、教職員の方々、至誠堂印刷様のご協力な
しでは「飯盛嶺」第六歌集を完成することはできなかったでしょう・・・・。紙面をお借りして厚くお礼申し上げます。
平成十六年 秋
飯盛嶺歌壇委員会
小学校 木勢 真紀子
中学校 北村  里佳
高等学校 入江  正康
短期大学 石川  承紀


表彰式の様子

平成16年11月29日(月)「飯盛嶺」第六集の表彰式が行われました。
小学生の表彰

  小学生の表彰
表彰された小学生のみなさん
中学生の表彰
  中学生の表彰
中学生の表彰
中学生の表彰
中学生の表彰
  表彰された中学生の皆さん
高校生の表彰
  高校生の表彰
高校生の表彰
  高校生の表彰
表彰された高校生の皆さん
短大生の表彰
  短大生の表彰
表彰された短大生の皆さん

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