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(いもりねかだん) 募集案内 作品案内
■ 平成17年度の募集 入選作 発表
たくさんのご応募 ありがとうございました。以下の作品が入選されました。


第七歌集「飯盛嶺」発刊によせて


      理事長・学園長   中橋 清一

 
       「大 き な 夢」

 去る四月十八日(月) NHKの「縮む社会」という特集番組で教育が取り上げられ、そのトップに四修畷学園が取り上げられた。これは少子化で人口が減少するなか、四修畷学園がよく健斗し、成果をあげていることを高く評価してテレビで放映されたものである。
 話は少し違うが、「(縮み)志向の日本人」の著者李御寧(イオリョン)氏がいうように、世界で最も小さい短歌、俳句という詩歌をもつ日本人は、小さくバネのように身をちぢめ、縮約されて爆発力をもつ小さい姿勢を得意とするものである。その短小を愛する気質は、小さい島国に生まれた気質かもしれない。短歌は僅か三十一文字の文化であるが、その向うところは広大であり深淵なのである。
 短歌を学んで大きな絵、大きな夢を描いて欲しい。

   ■ いもりねの雲いる嶺に光さす 子らの誇りは いや高らかに

    ひたすらに励みてここに 来しもかも なお行末は浪風高し

   ■ 新しき祝賀の年の祝い酒 みなほほえみて 乾杯々々

    ベネトンに 身をつつみつつ子ら通う いづこの子かと イメージ一新


     飯盛嶺歌壇 平成17年度 入選作品 紹介

  厳正な審査の結果、以下の作品が入選作品として選ばれました。

【小学生入選作品】
天 賞 ひまわりのわらう顔をみていたら自分のこころはがらかになる 六年 石 原 涼 奈
地 賞 書道室すみに筆つけ和紙に置くきれいに書くよ自分の名前 五年 岸 部 晟 也
海に行く太陽の光ふりそそぎ私の体は白黒はっきり 六年 松 下 未瑠紅
人 賞 だんごむしさわれるようになったよからはかたくてつるつるしてた 二年 濱 口 杏 純
つばめの子いつかえるのかたのしみだでもまだいまは巣でおやすみだ 五年 仲  智 子
佳 作 りんかんでよるねるときがこわかった先生なんかが怪談話するから 三年 桜 井 みりあ
なつはうみおよいでひやけすなのしろあそんでおひるたのしかったよ 三年 小 西 義 智
かきごおりひゃつこいいっぱいたべすぎてあたまキーンでおなかいっぱい 三年 勝 代 健 太
なつまつりラムネのビー玉カランコロきれいな音だねとってもきれい 三年 布 谷 彩 乃
かぜそよぐはやしのなかのかぶとむしほかのかぶととにらみあうかな 四年 平 井 優 多
ザリガニはなんでそんなにくさいのか水をかえろと裁判おこす 五年 川 村 麻 由
もう六時まだあそびたいあと五分あと二分だけまだあそびたい 五年 宮 里 奈 那
おかあさんでんわになるとこえがわり電話がきれるとまたこえがわり 五年 田 中 芳 尚
くやしくてなみだがこぼれ日をこすり今度こそ勝つと心にちかう 五年 山 本 隼 外
夏の朝蝉がうるさく起こされる目覚まし時計いらないかもね 六年 中 島 紗 海
蚊の羽音わたしのねむり妨げる蚊取り線香つけましょう 六年 河 原 宏 紀
すいかわり目かくしつけてぼう持ってたたいた場所は水たまりかな 六年 西 邨 哲 哉
梅雨が明け生き物すべて夏日和水の光りがまぶしく光る 六年 福 村 沙 紀
夏休み時期は長くて短くてみんなにあえずさみしい日々だ 六年 安 田  藍
ふうりんの音を聞きつつ友達と夏の夜空に花火が咲くよ 六年 田 口 智佳代



【中学生入選作品】
天 賞 安全と気にせず乗ってた通い路伊丹通過で目を閉じる今 二年 松 永 悟 児
地 賞 母さんの好きなあじさい今見ごろ水やりをしたかいがあったよ 一年 有 馬   将
張りつめる冷たい空気の背景と近づく汽笛にシャッターチャンス 三年 飯 森 勇 太
人 賞 飯盛のふもとに光る星達はいつも希望に満ちあふれている 一年 間   郁 磨
街灯がチラチラゆれる窓ながめ賢治を思う寝台列車 三年 松 山 裕 美
最高の投擲指すこの俺の願いよ届け夢の舞台へ 三年 粟 井 勝 裕
佳 作 さわやかなかぜがさらりとほほかすめその風を追い夏の世界へ 一年 堤   麻 友
春風を受けて歩く通学路期待と不安で胸がふくらむ 一年 礒 邊 慎太郎
巣にえさを運ぶありさん見ていたら知らないうちにあたりまっくら 一年 北 田 智 美
梅雨の空二つにきれば温かい夏のこもれ日うれしそうだね 一年 大 西 光 恒
我信じ努力を重ね夢輝く自分を越えて今日も成長 二年 兼 俊 尚 幸
あこがれの先輩追ってグランドを走ってゆくよ午後の練習 二年 佐 藤 玲 菜
毎日の家族でかこむ食卓がなつかしくなる野外炊飯 二年 草 本 香 菜
いつまでも子供がいいと思いつつ大人がいいと思う年頃 二年 奥 田 修 三
露天風呂星を見上げて考える今日の自分と明日の自分 三年 杉 山 慶 祐
わいわいと写真を回す「次、あたし!」今では昔修学旅行 三年 山 下 みなみ



【高校生入選作品】
天 賞 夏用にうつる笹舟すくいとり煌めく雫涼風が吹く 三年 義 山 真亜子
地 賞 雪のよう桜舞い散る学校の新しい土地新しい友 一年 小 川 明日香
浮かぶ雲掴もうとして背伸びする小さな君から溢れ出す夢 二年 山 本 奈穂美
人 賞 雨上がり飯盛山を見上げれば大きな虹に心も晴れる 一年 艮   香 澄
夏の夜急に明るくなってきた周りを見ると蛍がいっぱい 二年 中 田 敦 子
夕暮れのほんのわずかな間だけ真っ赤と真っ青重なる瞬間 三年 津 田 愛 未
佳 作 美しく触れられぬ花風に揺れ心惑わす畳珠沙華 一年 牛 尾 美 晴
頑張れと友を励ます私こそ友を通して自分を励ます 一年 大 上 寛 子
夢のため何事にでも頑張れるそんな自分になれるといいな 一年 谷 口 友 希
新しい制服を着て上機嫌ベネトン最高四修畷学園 一年 池 邉 麻 世
言葉には大切なことあるんだよ心を変える言葉があるよ 一年 岩 崎 久 美
この夏は一昔入魂信じ合い心は一つかなでる音楽 二年 塚 本 綾 花
なに気なく過ぎる時間も特別で流れ行く時間ずっと2人で 二年 弘 川 亜紗子
雨にあう花はあじさいきれいだなあつゆ時限定ちょっとうれしい 二年 坂 井 智 子
そよ風に花ばなゆれて散っていくはかなき命ただ見つめるだけ 二年 平 田 加代子
雨の日は葉っぱの上にカタツムリもっと降れ降れ雨のシャワー 二年 小 川 理 紗
大空を見上げて一人考える私の悩みはホントちっぽけ 三年 吉 田 朝 美
言葉では伝わらないよ本当の自分の気持ち言葉だけでは 三年 角 堀 奈 々
手を伸ばし火星や月は掴めても辿り着けない知りたい真実 三年 宮 本 麻 耶
朝起きる母が笑顔でおはようといつも私にパワーをくれる 三年 吉 川   舞
一面に広がる田んぼ美しき風に波打ち緑眩しく 三年 与 猶 扶美子



【短大生入選作品】
天 賞 茅蜩が寂しげに鳴く夕暮れ時儚い命の最後のつとめ 福 井 由香利
先生と呼ばれる日々を夢に見てついに入学桜の木陰 北 川 涼 子
地 賞 朔の夜月明かりない空見れば輝き増した満天の星 井 戸 佳那恵
保育士という道選び学園の門の前に立ち日々夢に向かう 寺 嶋 未 香
人 賞 やわらかな月の光に照らされて夜風と共に静かに眠る 松 田 有 加
波の音ひびき聞こえる巻き貝によみがえるのは夏の思い出 柏 野 美 紀
園庭で元気に走る子どもたち輝く笑顔太陽のよう 久 保 美 紀
手を広げこの空抱き深呼吸緑の匂いと太陽の昧 大 石 真由美
試合負けすべてが終わり思い出す親の励まし感謝の心 (剣道部) 八 木 美 香
光あれ子供達とのこれからは離れていても輝く心 本 田 史 子
佳作 川の音心静かに流れ込む自然に任せ今森の中 柴 田 法 子
紫陽花の華咲き乱れ今年また梅雨の訪れ夏の始まり 加 島   綾
掌に見えぬ何かを握りしめ見上げた空は高く果てない 西 洋 沙 織
その価値を見極めるのは自分だけひたすら前へ進めばいいさ 前 田 真 美
見つめてる未来への道を友達といつかは道を熱く語るよ 伊礼門 恵 美
最後の日お守りにぎり思い出す苦しいときのあの練習を 上 東   聖
あの夏に流した涙もう二度と悔やまぬように前に進もう(剣道部) 内 海 誉 子
最後の矢結果が決まるその一本自信をもって輝く未来へ (弓道部) 山 下 美 代
ツースリーみんなの声援聞こえてる思いをのせて最後の一球 上 田 美 貴
夏の日に元気いっぱいはしゃいでる子どもの笑顔太陽のよう 村 山 ナナ美
夜空には無数に輝く星々が想い募らせ二人を包む 川 上 沙 織



【大学生入選作品】
天 賞 人生をかけて挑んだ入試の日母は無言で息子見送る 板 矢 悠 佑
地 賞 人知れず努力を重ねた三年間試合に出ずとも後悔はなし 高 本 晴 輝
久々に祖母と出掛けた冬の午後小さな背中に時を感じた 中 田 和 恵
人 賞 立ち止まり子供に頼まれ網を持つ腕まくりして過去を重ねる 中 村 卓 也
校舎からふと出て見下ろす来い街夕焼けの中電車が走る 中 村 悠希子
暗い部屋寂しく思いサボテンに話しかけては今夜も一人 小 林 佑 大
佳作 坂登りふと足元に目をやれば草にも夏の香り漂う 古 原 将 馬
二月過ぎ勉強バイトのスケジュール淡く癒す帰りの月光 渡 辺 雅 俊
家着いてただいま言える相手なし一人さみしくテレビでごまかす 山 本 大 介
あたらしい家具のにおいにまだ慣れず恋しく思う実家の部屋 神 崎 裕 美
三ケ月一人暮らしで分かること家族の優しさ家族のありがたさ 宮 阪 苑 子
家を出てはじめて気付く大切なもの母の優しさ家族の温もり 高 橋 彩 加
空っぽの夕日差し込む教室で時間を忘れ話した思い出 佐 山 直 行
同じ星見つけたナカマなんやからたくさん語って笑って過ごそう 岩 崎 由 衣
走り出す学生生活止まらないついに動いた私の時計 樋 口   匠
覚え立て鎖骨橈骨手根骨伸筋屈筋介在板 柿 花 隆 昭
炎天下ボールを追いかけ夢も追ふ一緒に目指す栄光のかけ橋 森   正 志
震える手一人で向かうコートまでいつもの練習頭でえがく 稲 毛 優 子
蝉時雨今日いっぱいの泣き時雨強く悲しく時が来るまで 奥 田 操 穂
ちらほらと飛び交う蛍追いかけてそっと手の中天然ジュエリー 森 田 智 子
さよならが少し遅れた私達だから続いた私の想い 田 中   歩


編集後記

 桜吹雪が大川沿いに舞う頃、学園創立八十周年パーティーが華々しく催され、平成十七年度がスタートしました。
 今年度の委員会は、風薫る時期から準備をし、梅雨の季節には、あじさいの花に潤いを感じつつ、連日続いた猛暑に耐えながら、爽やかな秋空を見上げ、季節の移ろいに、ふと自己を見つめ直す本日、みなさまに「飯盛嶺」第七歌集をお届けすることができました。
 この歌集は学園全体の力を結集し、幼稚園から大学までの児童・生徒・学生・保護者・教職員の方々の「こころ」が詠まれた歌集として、他に類をみない四修畷学園を代表するものとなっております。委員会の責務として、この良き伝統を守りながらも、次につなげていく事に重圧を感じながらも、「こころ」をみなさまにお届けできる喜びを体験できたことに大変感謝しております。
 最後に、保護者の皆様、理事長はじめ新たに開設された大学の荊木治恵講師や各校園の教職員の方々のご協力のお陰で全学的な歌集とすることができました。また、至誠堂印刷様に紙面を借りまして厚く御礼申し上げます。

平成十七年 秋
飯盛嶺歌壇委員会
小学校 中 井 靖 葉
中学校 寺 西  剛
高等学校 前 田  泉
短期大学 石 川 承 紀


表彰式の様子

平成17年11月15日(火)「飯盛嶺」第七集の表彰式が行われました。
 
小学生の表彰

 
 
 
中学生の表彰
 
 
 
高校生の表彰

 
高校生の表彰
  高校生の表彰
 
表彰された高校生の皆さん
短大生の表彰
 
 
 
 
大学生の表彰
 
 
 
 
 

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